作曲・編曲：古関裕而　演奏：コロムビア・オーケストラ　レコード発売：1970年（昭和45年）1月

　「♪さくら～さくら～やよいのそらは～♪」この歌詞は、皆さんもよくご存じの曲「さくらさくら」です。古関裕而はこの「さくらさくら」をもとに、1968年開催のメキシコオリンピック用に曲を作っています。

　1964年、東京オリンピックが開催され、その後オリンピック旗を東京都が保管していました。4年後に開催されたメキシコオリンピックの開会式で、東京都知事からメキシコ市長へオリンピック旗を引き継ぐ際の曲として作られたのが、古関裕而作曲・編曲の《さくらさくら》です。

　メキシコ側から、「日本を表徴するのにふさわしい曲」という事で「さくらさくら」の指定があり、マリンバやサックスなどを使用したメキシコらしい音色での作曲を依頼されました。

　古関はNHKを通じて作曲の依頼を受け、メキシコ側の要望通りに《さくらさくら》を作曲・編曲し完成させました。そして古関作曲・編曲の《さくらさくら》はメキシコオリンピック開会式の、オリンピック旗引継ぎ式で演奏されました。

　当時の様子を伝える新聞には『「サクラ・サクラ」の音楽が流れ始めると、……中略……桜は日本の象徴だが、メキシコ人もこの静かな曲に打たれたのかシーンと静まり返った。（沖縄時報1968年10月14日）』と記載されています。

（参考 古関裕而全集―別冊解説書―） 

女声合唱の調べ

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